トップ > 保護者の方々のお便り > 童具館プレイルーム/会員様のお便り

童具館プレイルーム/会員様のお便り

ありのまま受け入れてくれる、アトリエ

童具館プレイルーム
保護者会員 大内 美穂 様
幼小コピカ 大内 天翔 くん(10歳)

写真:童具館プレイルーム

 アトリエとの出会いは、児童センターで行われた童具館の出張積み木イベントでした。天翔は二歳になる前でした。それまで家にはひらがなのサイコロ積み木しかありませんでした。初めて触る大きな積み木を楽しそうに、高く積み上げていました。イベントに参加していた誰よりも高く積むことができたので、「この子には積木の才能があるかも」などと考えながらニヤニヤしていました。イベントが終わった後、アトリエのチラシをいただきました。チラシを見た時の衝撃は今でも忘れられません。壁一面に絵具で彩色された作品や絵具だらけの子供たち。今では見慣れた光景ですが、当時は目を疑いました。さっそく体験に申し込みました。
 天翔はどんな作品を作ってくれるのだろうと、ワクワクしながらアトリエに向かいました。クラスの子供たちが粘土使いたい、これやりたいと主張していました。すると先生が「いいよ。今日は粘土使おう」とあっさり課題を変更しました。子供たちが興味を示した材料を使って、その日のテーマに沿った課題に変更してしまう柔軟さに驚かされました。作品作りが始まると、天翔は流しで水遊びを始めました。「見ているので大丈夫ですよ」先生がおっしゃってくださったので、私一人で作品を作りました。先生から天翔の様子を聞くと、二人で色水遊びをしていたそうです。
 通い始めた親子クラスですが、相変わらず天翔は参加しませんでした。手が汚れるのが嫌いなので、絵具の活動は消極的でした。そのうち慣れればいいやと思いつつ、同じクラスのダイナミックに自分の手足に絵具を塗っている子をうらやましく思ったものです。活動内容と違うことをしていても、自由に活動をさせていただけるアトリエの方針に感謝しかありませんでした。
 一年四ヶ月の親子クラスを卒業し、幼児クラスに進級しました。幼児クラスは幼稚園の降園後でした。最初の幼児クラスは、慣れない幼稚園で疲れ果ててしまったのか、アトリエについたとたんに寝てしまいました。幼児クラスが終わり小学生クラスが始まる頃目覚めました。その時も先生方は「小学生のお兄さんお姉さんと一緒に作ろう」と優しく誘ってくださいました。幼児クラスの前に小学生クラスを体験してしまいました。
 幼児・小学生クラスではアトリエにも慣れてきたこともあって、かなり自由に活動ができたようです。活動後先生から活動エピソードを聞くのが楽しみでした。例えば、濡れた毛糸のワークの時、先生が人型を床に作ったそうです。すると天翔はその人型の前に立ち、先生が何をしているのか見ていると、人型と同じポーズを取り始めました。先生が天翔の意図を見抜いて、人型を動かすと、天翔も同じように動きます。影に人間が動かされるようにしばらく動かしていたら、他の子供たちも真似をして、皆で同じポーズを取って遊んだそうです。「こんな遊び方をした子は今までいなかったなー」と先生に褒めていただけました。スポーツが得意なわけでもなく、積極的でもなく、一人で絵を描いているのが好きな性格なので、すべてを受け入れてくれるアトリエの存在は天翔の人生の中で、本当に大切なものです。昨年学校が荒れていて、しばらくお休みをしている時期がありました。その時でもアトリエには休まず通いました。天翔が自分自身を自由に表現でき、それをありのまま受け入れてくれる、そんなアトリエの存在にどれほど救われ助けられたかわかりません。これからも続けられる限り通わせていただこうと思います。

もっとお便りをご覧になりたい方へ
「和久洋三のわくわく創造アトリエ/童具館プレイルーム」会員様のお便り

<童具館プレイルーム 過去のお便り>の関連ページです

和久洋三のわくわく創造アトリエに関するご質問・お問合せは
下のボタンをクリックすると、全国の「和久洋三のわくわく創造アトリエ」一覧が表示されます。ささいなご質問から詳しいご相談まで、お気軽にお問合せください。